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ジェフ・ゴールドスミス日記

ファッションとグルメ以外のこと。

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クロマティー侍

カジノ・ドライヴ / エデンの裏口から (1994)
Casino Drive / From The Back Door Of Eden 




アメリカ人Voのケネスが脱退し、シャケ自身が自ら全曲歌うこととなった2nd。
前作にあった、アリス・クーパー、ロッキー・ホラー・ショー的グリッターな感じ、70年代ロックの音で遊ぶみたいな感覚は払拭され、シリアスでへヴィでサイケデリックなアート・ロックを展開している。
サイケといっても、グレイトフル・デッドのような「ホワン」としたものではなく、かなり重く、ドロドロとした感触。
歌詞も、人間の根源を問うようなものが多くなっている。
レッド・ウォーリアーズの『バラとワイン』からは100万光年離れた世界まで飛んできてしまった。

音の変わり様はケネスの脱退、シャケの心境の変化が大きな要因であるが、ドラムのダレンのスタイルが変化したのも大きいと思う。
1stリリース時のライヴを観たとき、教科書無視のような独特のスタイルで、ガッっと眼を見開き、客のいるフロアを見渡しながら叩いているのを目撃して「なんだか凄いドラマー見つけてきたな~」と思っていたが、そのダレンが、今度は突然キース・ムーンみたいなフィルだらけの狂ったようなドラミングでバンドのグルーヴを牽引している。

惜しいのは、最後の曲『RABID DOG』で地獄の底に突き落とされたままこのアルバムを聴き終えなければいけないところ。
救いのないままアルバムが終ってしまうのだ。
しかしその、真の答えは、このアルバム発売後のライヴにあった。その日バンドはアルバム未収録のスロー・ナンバー、『MOMENT SMILES』を披露。会場で訳詩のコピーも配布、演奏しているバックにはプロジェクターで地球、昆虫や動物、植物、生命の営みを表現する映像が流され、これがけっこう感動的であった。
なので、幻の12曲目として『MOMENT SMILES』を考えるとアルバムの流れがより趣深いものになるかもしれない。
そしてこの、『MOMENT SMILES』は後にシャケのプロジェクト、サイコデリシャスの1st、『不思議な旅』の中で、日本語詞に形を変えて収録さるのであった。







・・・つうかさぁ、なんで今、俺はこのアルバム語ってんの・・・?


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